臨床研修の基本理念

当院の臨床研修は、研修医が医師としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を効果的に身に付けることができる研修を目指します。

研修プログラムの特徴

当院は、福島県浜通り北部に位置し、昭和45年設立以来、相馬地方の中核病院として、救急医療を含んだ急性期医療、慢性期医療、住民健診、そして、在宅医療まで幅広く取扱う地域に密着した公立病院です。

また、近隣には、老人保健施設等もあり、保健、介護、福祉に関する知識を習得し、地域の中で医療が担う役割について理解を深めるためには最適な環境にあります。

さらに、平成23年3月に発生した東日本大震災からの復興、そして、福島第一原子力発電所の放射能流失事故による影響は今だ収束せず、研修中は、通常の研修では経験することのない災害医療にかかわることも可能で、この貴重な体験が将来の医療人形成に大きく寄与するものと考えます。

そして、この研修プログラムは、協力型臨床研修病院として、福島県立医科大学附属病院、東北大学病院、横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、南相馬市立総合病院、いわき市医療センター及び大原綜合病院の7病院、また、地域医療研修は、市内の開業医を含む8か所の臨床研修協力施設の全面的な協力を得て研修を行う体制を採っており、2年間の研修期間内に、プライマリ・ケアの基本的な診療能力が習得できるものとなっています。